宿便の正体は?腸もみと関係する?
腸もみの施術を初めて受けた後や、2~3回目の施術後に「いつもと違う便が出た!」という経験をした方は多いようです。「いつもと違う」には、「たくさん出た」という意味や「すっきり出た」「何回も出た」が含まれています。中には「いつもより黒い便が出た」という方も。黒い便とはなんでしょう。これが「宿便」と呼ばれるものなのでしょうか。インターネットの情報の中には「腸もみ宿便が取れた」と書かれている記事も見受けられます。 そもそも宿便とはなんでしょう。本当に宿便はあるのでしょうか。腸もみと便の色との関係は?理想の便の色ってあるの?と、便についての疑問は尽きません。そこで今回は、知っているようで知らない宿便や便の色について解説いたします。
宿便はある?それともない?
“便通” (便に詳しい)の方たちの間でも、宿便について明確に答えられる方は決して多くありません。と言うのも、宿便は「あってないもの」だからです。余計にわからなくなってしまったでしょうか。実は、宿便には定義がないのです。定義がないにも関わらず、「腸内に長期間こびりついた老廃物」という情報が一部で出回っています。内臓の機能は、長期間に亘って便や老廃物を溜めておけない機能が予め備わっています。何ヶ月も何年も便を溜めることはできないので、そういった観点からすると「宿便は存在しない」となります。 3日以上出ていない便を宿便と呼ぶ、のような定義づけをすれば「宿便はある」と言えます。(わたくしが宿便という言葉を用いる場合は「3日以上出ない便を宿便と呼ぶなら」と前置きしています。)宿便は定義が不確かで曖昧なために、それぞれの方が抱くイメージが独り歩きしている状況になっているのです。
便が黒い原因と理想の便の色について
宿便の正体が「定義が不確かなためにイメージが独り歩きしているもの」とわかったところで、腸もみをした後に出たとされる黒い便の正体はなんでしょう。この黒さは数日間溜まっていた便の色です。便は大腸内にいる時間(滞留時間)が長いほど色が黒くなる傾向にあります。また、小腸の腸壁にこびりついていた老廃物が腸もみで剥がれ落ちたときも、老廃物が便と混ざって黒っぽい色になったり、ドロっとした形状になったりすることがあります。※すべての人に該当する経験ではありません イカ墨やココアなどをたくさん召し上がったときなども一時的に黒っぽくなることがありますが、正常範囲の便の色は黄褐色~明るい茶色(もしくは茶色)で、理想の形はバナナ状です。 腸もみをしていない、または腸もみ後何日も経過しているのに黒い便やドロッとした便が出る場合は、腸以外の臓器に病氣や疾患が発生している可能性もあります。自己診断せずに医療機関を受診するようにしましょう。
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